【eBayカメラせどりリサーチ】Super Takumar 55mm f1.8は”世代で選ぶな、状態で選べ”|コーティング3世代の実売データ比較

レンズ

こんにちは!

今回はオールドレンズの超定番、Super Takumar 55mm f1.8のリサーチです。このレンズにはコーティング違いで3つの世代(Super-Takumar/Super-Multi-Coated TAKUMAR/SMC TAKUMAR)があって、「初代が人気で高く売れる、SMCは安い」というのがよく言われる定説ですよね。

先に結論を言い切ります。実売データでは、この定説は支持されませんでした。3世代のeBay売値はほぼ横並び(中央値8,900〜9,900円)。価格を動かしているのは世代名ではなくコンディションです。仕入れでは「銘板の世代見分け」より「状態の見極め」に時間を使いましょう。

御三家(Nikkor 50mm f1.4など)のリサーチでは「世代で相場が違う」が結論だったので、同じオールドレンズでも真逆の結果になったのが今回の面白いところです。

調査日と為替について

調査日:2026年7月16日。今回は円ベースでの集計です。注記として、eBayの円表示は自動換算値なので、実際の入金額とは多少ズレます(この記事では為替目減りを売値の約2.5%として利益計算に織り込んでいます)。

3世代の見分け方(先にサクッと)

銘板の表記で見分けます。

  • 初代:Super-Takumar
  • 2代目:Super-Multi-Coated TAKUMAR
  • 3代目:SMC TAKUMAR

……なのですが、今回のオチは「見分けても相場はほぼ同じ」です。見分け方は覚えつつ、力の入れどころは別にある、というのが本記事のポイントです。

eBay実売価格(Sold・Ship to US・発送元日本・レンズ単体)

世代件数実売価格帯中央値回転
初代 Super-Takumar約35件3,900〜24,300円約9,700円非常に速い(直近1〜2か月で30件超)
2代目 Super-Multi-Coated約16件6,600〜17,200円約9,900円中程度(月8〜10件)
3代目 SMC TAKUMAR約22件4,000〜21,600円約8,900円初代に次ぐ速さ

ご覧のとおり、中央値は3世代とも8,900〜9,900円。差は1,000円程度で、「初代が高い」と言えるほどの差はありません。むしろ初代の本当の武器は価格ではなく回転の速さです。玉数が多く、直近1〜2か月で30件超も売れています。

なお集計の際、ボディ付きセット(約6件)、パーツ・ジャンク(約5件)、日本以外からの発送(約4件)、タイトルと銘板が矛盾するもの(2件)の計約17件は除外しています。SMC PENTAX(Kマウント)や6×7用55mm F3.5は別物なので対象外です。

ヤフオク仕入れ相場(オークフリー調べ)

国内の落札相場はオークフリー(aucfree)で調べました。レンズ単体のみ集計です。

世代件数落札価格帯中央値
初代約20件1,969〜6,980円約3,000円
2代目9件【参考値】220〜3,810円約2,180円
3代目約22件890〜3,980円約1,980円

2代目はサンプルが9件しかないため、あくまで参考値としてください。国内では初代がやや高く、3代目が最安ですが、差は約1,000円です。初代でも前期型・整備済の個体は5,000〜6,000円台と、頭ひとつ抜けます。

利益のざっくり見積もり(ここが山場)

中央値で仕入れて中央値で売れた場合の見積もりです。eBay手数料は約15%、国際送料はレンズなので3,000円(格安の国際クーリエで実費数千円。最新料金は各自でご確認ください)、為替目減りは売値の約2.5%で計算しています。

世代eBay売値(中央値)仕入れ(中央値)手数料+為替(約17.1%)送料利益目安
初代9,700円3,000円約1,661円3,000円約2,039円
2代目9,900円2,180円約1,695円3,000円約3,025円【参考値】
3代目8,900円1,980円約1,524円3,000円約2,396円

利益額のトップは、意外にも定説で「安い」とされてきた側に近い2代目。ただしこれは国内サンプル9件の参考値ベースなので、断定はしません。「2代目が一番儲かる!」と飛びつくのではなく、「2代目もSMCも初代と同じ土俵で戦える」くらいに受け取ってください。

状態(持病)別の価格差メモ

  • eBayの価格帯が3,900円〜24,300円と広いのは、世代差ではなく状態差です。MINT表記や前期型(Early Model)の良品は2万円超で売れています。
  • 国内でも、初代の前期型・整備済は5,000〜6,000円台と通常個体の約2倍。
  • つまり利益を伸ばす鍵は「どの世代を仕入れるか」ではなく「同じ世代の中でどれだけ状態の良い個体を安く見つけるか」です。

根拠にした売れた例(セラー名は伏せています)

  • 初代 Super-Takumar 前期型・良品クラス:2万円超で成約
  • 初代 Super-Takumar 通常個体:9,000円前後の成約が多数(直近1〜2か月で30件超)
  • 2代目 Super-Multi-Coated 通常個体:9,000円台後半〜1万円前後で成約
  • 3代目 SMC TAKUMAR 通常個体:8,000〜9,000円台で成約、上は2万円超の例も

店頭調査の答え合わせ

以前の東京店頭リサーチ第1弾で、C店の店頭に付いていたSuper Takumar 55mm f1.8の値札6,000円(その日その店で見た事実です)。今回のヤフオク相場(中央値約2,000〜3,000円)と比べると、やはり仕入れ値としては高かった、と答え合わせができました。店頭の値札は「相場より高いことが多い」の一例ですね。

リサーチのコツ

  • 検索は世代の表記ゆれに注意。「Super Takumar 55mm 1.8」「Super-Multi-Coated」「SMC Takumar 55mm」でそれぞれ引く。
  • SMC PENTAX 55mm(Kマウント)と6×7用の55mm F3.5は別物。混ぜないこと。
  • 売値を見るときは、MINT・Early Model(前期型)のキーワードでソートすると「状態プレミア」の幅が見えます。
  • 数をこなすなら初代。玉数が多く回転が速いので、練習台としても優秀です。

まとめ

  • 定説「初代が高く、SMCが安い」は実売データでは支持されず。eBay中央値は3世代とも8,900〜9,900円のほぼ横並び
  • 価格を動かすのは世代名ではなくコンディション(MINT・前期型は2万円超)
  • 利益額トップは仕入れ最安の2代目(約3,025円)。ただし国内n=9の参考値なので断定はしない
  • 初代の武器は価格ではなく回転の速さ(直近1〜2か月で30件超)
  • 仕入れでは銘板の世代見分けより、状態の見極めに時間を使うのが勝ち筋

「世代で選ぶな、状態で選べ」。御三家とは真逆の結論になりましたが、これこそ実売データを見る価値だと思います。定説を鵜呑みにせず、あなたの目で個体を見極めていきましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました