【eBayカメラせどりリサーチ】利益率20%は”レンズ”で超えられる|Super Takumar 55mm f1.8、売値1万円で利益率47%も

レンズ

これまでこのブログでは、フィルムカメラのボディを中心に「実際にいくら儲かるか」を実売データで検証してきました。そこで何度もぶつかったのが、「高く売れるカメラほど、意外と儲からない」という壁です。

極めつけがContax T3。50万円で売れるのに、手元に残る利益はたった1万円ちょっと(利益率わずか約2%)でした。

そこで今回は発想を変えて、こう問い直しました。「利益額」ではなく「利益率」で選ぶなら、答えは何なのか?

その答えの有力候補が、オールドレンズです。今回は代表格「Super Takumar 55mm f1.8」で検証したところ——利益率20%超え、条件次第で40%超えという、これまでのボディとはまったく違う数字が出ました。

※調査日:2026年7月2日/為替:1ドル=約161円(円=実売値、ドル=換算値)

なぜ今、レンズなのか

先に考え方を共有します。せどりの利益は、ざっくりこう決まります。

利益 = 売値 −(仕入れ + 手数料15% + 国際送料 + 為替目減り)

ここで効いてくるのが、手数料は「率」、送料は「定額」という点です。

  • eBay手数料は売値の約15%。売値が高いほど絶対額が膨らむ(T3は手数料だけで7万円超)
  • 国際送料は定額に近い。しかもレンズは軽いので、ボディより送料が安い(小型で数千円)

つまり「安く仕入れられて、軽くて送料が安い」商品ほど、利益率は高く出やすい。オールドレンズはまさにこの条件にはまります。銘玉レンズは数千円で仕入れられるうえ、世界中のミラーレスユーザーが「アダプター遊び」で買うので需要も安定しています。

Super Takumarとは

Super Takumar 55mm f1.8は、旭光学(現PENTAX)が作ったM42スクリューマウントの標準レンズ。「オールドレンズ入門の王道」として世界的に知られています。安い・写りが良い・球数が多い、の三拍子で、フィルムでもデジタル(ミラーレス+アダプター)でも人気です。

※今回は前期の「Super Takumar」と後期の「Super-Multi-Coated Takumar(SMC)」の55mm f1.8を、実売価格帯がほぼ重なるため同じ枠で集計しました。50mm f1.4・55mm f2・Auto Takumarは別物として除外しています。

eBayでの実売価格(Sold・日本人セラー)

eBay.comでSold(売り切れ)・発送元=日本に絞り、レンズ単体の実績を集計しました。

区分円(実売)ドル換算
最安(並〜Near Mint下位)約7,000円約44ドル
中央の目安約10,000円約62ドル
高値(MINT・前期型・付属完備)約17,000〜19,000円約110〜120ドル

売れ筋のボリュームゾーンは9,000〜13,000円。特に「MINT」表記で送料無料の個体が数多く売れていました。

ヤフオクでの仕入れ相場(実際の落札価格)

仕入れ側はヤフオクの落札相場(直近180日)で確認しました。全体平均は4,232円ですが、これはキャップ・ジャンク・まとめ売りを含む数字。レンズ単体・動作品だけに絞り直すと:

区分落札相場
動作品(並〜良品)約2,000〜3,500円
美品・整備済・純正付属付き約5,000〜5,800円
仕入れの中央目安約3,000円

球数が非常に多く(180日で1,000本超)、動作品を3,000円前後で拾うのは難しくありません。1円スタートの動作品オークションは競り上がっても3,000円前後で止まることが多く、狙い目です。

利益のざっくり見積もり——ここが本題

中央値どうしのモデルケースで計算します。レンズは軽いので、国際送料は小型の実費(安全側で3,000円)で見積もっています。

項目金額
eBay売値10,000円
ヤフオク仕入れ−3,000円
eBay手数料(約15%)−1,500円
国際送料(小型・実費)−3,000円
為替・決済の目減り(2〜3%)−約250円
利益の目安約+2,250円
利益率約22.5%

利益率22.5%。 ついに20%の壁を超えました。しかも仕込み方次第で、もっと伸びます。

パターン売値仕入れ利益利益率
MINTを安く仕入れ13,000円3,000円約6,050円約47%
中央×中央(上のモデル)10,000円3,000円約2,250円約22%
美品を高く仕入れ10,000円5,500円約−250円ほぼ赤字

利益率20%は超えられる。ただし条件つき

検証結果はハッキリしました。「安く(3,000円前後で)仕入れて、MINT表記で1万円以上で売る」を成立させれば、利益率20%超えは現実的です。

逆に、美品を5,000円台で仕入れて普通に売ると、送料と手数料で利益が消えます。カギは2つ:

  1. 仕入れを3,000円台に抑える(球数が多いので焦らず動作品を拾う)
  2. 国際送料を実費で計算する(レンズは軽い=送料が安いのが最大の武器)

利益「額」より「率と資金効率」で見る

ここで、これまでのボディと並べてみます。

機種利益率利益額拘束される資金
Contax T3約2%約11,000円約380,000円
CONTAX T2約7%約13,000円約130,000円
Super Takumar 55mm f1.8約22〜47%約2,250〜6,050円約3,000円

1台あたりの利益「額」では、レンズはT2・T3に負けます。でも見てほしいのは右2列。

レンズは仕入れ3,000円。T3の1台(38万円)を仕入れる資金があれば、レンズなら100本以上仕込めます。利益率20%超で何十本も回せるほうが、資金効率でははるかに上。

高額ボディは「1台で1万円を狙うが、大金が長く寝る」。レンズは「1本の利益は小さいが、少ない資金で高い率を、数で回せる」。まったく別のゲームです。資金が限られている人ほど、レンズ路線のほうが理にかなっているとも言えます。他機種との比較の全体像は7機種の比較まとめ記事もあわせてどうぞ。

状態(持病)で価格が動くポイント

レンズ特有のチェックが価格に直結します。

カビ・クモリ・拭きキズ・絞り羽根の油(oily aperture): これらの記載がある個体は大きく減額。ヤフオクでは「要清掃」ジャンクが数百円まで落ちることも。仕入れ時は状態欄を必ず確認してください。

MINT・整備済・純正付属(フード/キャップ/フィルター)付き: eBayでプラス評価。フード付きMINTは16,000〜19,000円で着地する例もありました。

前期型(Early Model): “Early Model”を売り文句にした個体が高値で売れており、マニア需要がうかがえます。

「放射能レンズ(黄変)」について

オールドレンズ好きの間では、トリウム含有で黄変する「放射能レンズ」が知られています。ただ今回のデータでは、55mm f1.8に明確な黄変版の売れ筋は確認できませんでした。黄変で有名なのは主にSuper Takumar 50mm f1.4(後期)のほうで、55mm f1.8では話題が少ないレンズです。55mm f1.8で黄変版を狙うのは、今回のデータ上は再現性が低いと補足しておきます。

根拠にした売れた例

eBay Sold(発送元=日本):

  • MINT・送料無料 … 10,000〜13,000円台が多数
  • フード付きMINT … 16,000〜19,000円
  • 並品〜Near Mint下位 … 7,000円前後

ヤフオク落札相場(仕入れ側):

  • 動作品(並〜良品) … 2,000〜3,500円
  • 美品・純正付属付き … 5,000〜5,800円

リサーチのコツ

eBayは「発送元=日本(Item location=Japan)」を必ず効かせる。 これを外すと米国・英国セラーが大量に混ざって相場が濁ります。レンズは特に世界中に出品者がいるので要注意。

仕入れは焦らず動作品を3,000円前後で。 球数が非常に多いので、高く競り上がった個体を無理に追う必要はありません。次がすぐ出ます。

送料の安さを味方につける。 レンズの利益率が高いのは、軽くて送料が安いから。梱包を工夫して小型・軽量で送れば、それがそのまま利益率になります。

まとめ

  • 「利益率」で選ぶなら、高額ボディではなくオールドレンズが有力な答え
  • Super Takumar 55mm f1.8は、安く仕入れてMINTで売れば利益率20〜47%(ボディのT2は約7%、T3は約2%)
  • 利益「額」は小さい(1本2,000〜6,000円)が、仕入れ3,000円で回せるので資金効率が圧倒的。T3の1台分でレンズ100本以上
  • カギは「仕入れを3,000円台に抑える」「送料を実費(軽い=安い)で計算する」の2点
  • 資金が限られている人ほど、レンズ路線は相性がいい

高く売れる派手さはないけれど、少ない元手で高い利益率を、数で積み上げる。これはボディとはまったく違う稼ぎ方です。「利益率20%は夢か?」への答えは——夢ではない。ただし、その道はレンズにあった。

※本記事の数字はすべて調査日時点の実売データに基づくざっくり見積もりです。為替や相場の変動により変わります。仕入れの際はご自身でも最新のSold実績をご確認ください。

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